コラム

著しい「制度」「ヒト」の劣化 

カテゴリー: コラム / by admin

 12月2日、山梨県大月市の中央自動車道笹子トンネルで天井板が崩落して9名が死亡しました。
 同トンネルは1977年に開通して、35年が経過しているにもかかわらず、メンテナンスが不十分であったと中日本高速道路も認めています。しかし、問題は監督する国土交通省が新規工事には熱心である一方、経年劣化に伴うメンテに対する意識があまりにも低かったことにあります。
 そして高速道路の多くは60〜70年代に作られているため、今一斉に更新期を迎えているのです。ということは同様に危険なトンネルや高速道路が全国に存在するのです。
 何より恐ろしいのはこれと同様のことが全国に50基存在する商業用原子力発電所で生じる可能性があるということなのです。さらに言えば今回の事件(とあえて言いたい)についてはその背景に「制度」や「ヒト」の劣化が隠されているということではないでしょうか。
 
いつも、振り返ってみると暗い話題ばかり提供していたような気がする2012年ですが、京都大学ips細胞研究所長の山中伸弥教授のノーベル生理学・医学賞受賞は本年一番の明るい話題でした。
 実は先日(12月8日)、国際ロータリー第2660地区大会が開催され、山中教授に講演していただく予定だったのですが、本人がスウェーデンで受賞式に出席されるので、かわりにビデオメッセージをいただきました。
 彼の偉業は今さらお伝えする必要はないと思いますが、彼の人間的な素晴らしさはぜひお伝えしたいと思います。映像から見る山中教授は会社組織で言うと代表取締役兼広報部長兼宴会部長のようで誰からも愛される素敵な人物でした。政界、官界に「山中伸弥」が存在すれば、日本も安泰と思わせるほどの魅力ある人物でした。
 
さて、井上雄彦(いのうえ・たけひこ)という名を知らない人物でも、「スラムダンク」という漫画でバスケットボールブームを作り、現在「バカボンド」で宮本武蔵を描いているといえばお分かりになると思いますが、その井上氏が平城遷都1300年記念アジアコスモポリタン賞の記念すべき第一回文化賞を受賞することが先日発表されました。この賞は2年に1度、東アジア域内における経済文化面での地域統合・域内格差是正、持続可能な成長社会の形成に主眼をおき、東アジア共同体形成に優れた貢献を行った個人、団体に対して、国籍を問わず贈呈される新しい国際的権威のあるものです。
 この賞を創設した国際研究機関ERIA(東アジア・アセアン経済研究センター)はASEAN(東南アジア諸国連合)のシンクタンクでもあり、事務総長を務める西村英俊氏は筆者の追手門学院小学部(現、小学校)の1年い組で同級だった人物です。(以前にも書きましたが、国連大使でデフタパートナーズ会長の原丈人氏も同級です)
 西村氏は経済産業省のキャリアながら、成り上がり(一般に言う天下り)役人にならず幾多の困難を乗り越えてインドネシア・ジャカルタでERIAを創設して、ASEAN10か国+日中韓印豪ニュージーランドの計16か国をマーケットにした研究機関に成長させました。
 そのERIAと奈良県で共催する受賞式やフォーラムに筆者も家内ともども招待されて出席いたします。(12月17〜18日)1年の終わりに前ASEA事務総長S.ピッスワン氏や先日亡くなったカンボジアのノロドム・シアヌーク国王の弟であるノロドム・シリブット殿下とも旧知を深めることができ、この1年が良い年で終わりそうです。(2013.12.12)


十年一昔、医学の進歩に驚く

カテゴリー: コラム / by admin

「十年一昔」という言葉があります。というよりありました。即ち2002年/2003年が一昔前と思えないほど、時間の速度が加速してきていることは誰の目にも明らかではないでしょうか。(この連載も早10年を過ぎ、ついに第250回を迎えました)
 さて、2002年の11月、中国広東省仏山市で原因不明の呼吸器感染症が流行し始め、2003年の夏ごろまでアジアを中心に世界中で大騒ぎになっていました。
 コロナウイルスによる重症急性呼吸器症候群、いわゆるSARSがその騒動の原因でした。8000人余が感染して、774人が死亡したのですが。死亡者の大多数は中国南方系の人たちでした。後の研究で明らかになったのですが、HLA(組織適合性抗原—ヒト白血球抗原)のB—46を持っている人種に感染しやすく、しかも重症化して死亡する確率が高かったという、不思議な感染症だったのです。当然、バイオ・ウエポン(生物兵器)であった可能性を否定することができないものです。
 感染症とはある病原微生物がある感染経路を経て(呼吸器系—飛沫感染・飛沫核感染、消化器系、接触・粘膜感染、母子感染など)、発病する(or発病しない)のいずれかの結果の後に、発病する場合は一定の潜伏期間の後に発病するのです。
 そして発病すると、完全に治癒する・後遺症が若干残るが一応治癒する、後遺症のためにQOL(生活の質)が低下する・死亡するという流れになります。
 
 いくつかの例を挙げると、はしか(麻疹)について見ると、原因となる病原微生物は麻疹ウイルスで呼吸器系を介して感染し、その97%が10〜14日の潜伏期間を経て、発病しますが、ほぼ全員治癒します。ただし、ウイルスが脳に侵入すると、5年以上経ってからごく稀に亜急性硬化性全脳炎を発病し、知的能力の低下をもたらし、認知症のひとつの原因と考えられています。
 次に狂犬病(日本国内ではほとんど発病していないのですが)は狂犬病ウイルスがそのウイルスを持っている犬やコウモリの唾液(咬傷)を介して、感染し、速やかな対応(狂犬病ワクチン、狂犬病免疫グロブリン使用)をしなければ、平均1か月でほぼ100%発病し、発病すればほぼ全員死亡するという恐ろしい病気なのです。
 日本脳炎(ワクチン接種のトラブルで数年間にわたってワクチン接種は中断されていました)は日本脳炎ウイルスがコガタアカイエカに刺されると感染し、1〜2週間で発病することがありますが、その発病率は1%以下。すなわち、あまり発病しないのです。ただし、発病すると脳炎ですので、死亡することもある病気なのです。
 最後にエイズ—後天性免疫不全症候群について考えますと、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)が性行為など血液が濃厚に接触することで感染し、数〜10年の潜伏期を経て発病すると死亡するに至るという恐ろしい病気のように聞こえますが、まず少しの注意があれば、観戦する心配はあまりなく、またもし感染しても発病までの期間を多剤併用療法で遅らせることが可能であり、発病しても悪化も遅らせることができます。結局、感染後放置しても十数年、ちゃんとした対応をすれば30〜40年の生命予後があるのです。
 
 このようにエイズかかつてのようにただただ怖い病気ではなくなってきたのも、医学の発展のおかげであり、この十年の進歩を感じざるを得ません。(2012.11.26)


マスコミによって作られたイメージに踊る愚

カテゴリー: コラム / by admin

 小沢一郎「国民の生活が第一」代表が被告となっていた同氏の資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐる一連の茶番劇に対する控訴審で東京高等裁判所は11月12日に同氏を無罪とした一審、東京地方裁判所の判決を支持、検察漢訳の指定弁護士たちの控訴を棄却する判決を言い渡しました。
 平成21年8月末の衆院選で野党(当時)の民主党が圧勝することが明白になりつつあった同年3月、功を焦った東京地方検察庁幹部は「小沢有罪」を前提に「西松建設の違法献金事件」で大久保隆規元公設第1秘書を逮捕し、翌年1月「土地購入事件」でも政治資金規正法違反容疑で石川知裕衆院議員、池田光智私設秘書、そして大久保元秘書の3人を逮捕しました。この結果、小沢氏に対する悪いイメージがねつ造されました。本来であれば、民主党代表であった同氏が政権交代にともなって民主党初の内閣総理大臣に就任していたはずなのです。
 
 小沢氏はよく知られているように日本憲政史上でも有数の「ホンマもの」の愛国者であったが故にロッキード事件で失脚させられた失意の中で脳血管疾患を患い、志半ばでこの世を去ったあの田中角栄元首相の秘蔵っ子で、彼のやり方を学び、白・黒・灰色の境界線をそして戦後政治のダークサイドをだれよりもよく知っている人物なのです。
 逆に言うと小沢氏を恐れている人達が各界に存在していたが故に、一致団結して彼を政治の表舞台から引きずりおろそうとしたのも理解できなくはありません。
 それにしてもあまりにも稚拙なストーリー、そしてあまりに杜撰な捜査に対して、本来批判的立場を取るべきマスメディアがいかに役立たずかを取るべきマスメディアがいかに役立たずかを満天下に知らしめる結果をもたらしました。
 東京高裁の判決に対する報道のなかで東京地裁に対しての批判はあってもそれを無批判で、いや後押しするかのような報道をした自分達に対する反省は殆ど見られないばかりか、同氏が起訴された時の報道量と比較して
明らかにその量が少ないのも笑止千万と言わざるを得ません。
 小沢氏が無謬にして、清廉潔白な人物だと言っているのではありません。優秀な官僚たちを使いこなすには陣笠代議士クラスでは到底ムリなのです。立法・行政の裏の裏まで知っている人物でなければ、戦後70年になろうとするなかで制度疲労しているこの国の体制を劇的に変化させることは困難だと思われます。
 今回の一連の出来事に対して主要野党の代表者の発言を聞くと、なお「小沢を有罪にしたい」病に冒されているようです。
 今後の日本を考えるにあたって私たちは十分、一人、一人の人物を注視、判断し、同時に社会の動きを監視していかねば「昔きた道」にまた、戻ってしまうかもしれません。
 
 政治と医学、いささか分野は変わるのですが、大手マスコミの能力不足は例の「iPS細胞」の虚偽発表で明らかになっています。
 人工多能性幹細胞(iPS細胞)による世界初の臨床応用に成功したというM氏の発表を鵜呑みにした大々的に報道した大手新聞社が何社かあります。医学界に籍を置く人物に確かめれば「いささかおかしい」とだれもがコメントを出すレベルのものです。それ以前に件のM氏の名前をネットで検索すれば直感的に「?」となるはずです。そんな簡単な確認作業すら行なっていないということなのです。
 マスコミによって作られたイメージ、情報を闇雲に信じることほど危険なことはないのです。(2013.11.14)


「ホンマもの」を見抜く力を付ける

カテゴリー: コラム / by admin

 先日、10歳になった娘、秀真は大阪生まれの大阪育ちにもかかわらず、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、そして東京ディズニーランドにも行ったことがありません。そんなところよりも、「ホンマもの」に触れさせたという親の考えで、アミューズメントパークに行くかわりに、筍ほりやかぼちゃ、トマトなど土まみれの自然のままを時には収穫したその場で食べさせるようにしてきました。
 この夏休みの間にも、西宮市北区の友人である栄養科学博士朝川兼行氏宅や京都府亀岡市の元市助役の中川綱彦氏宅に伺って「ホンマもの」の野菜をいただく機会に恵まれました。「ホンマもの」は時に酸っぱく、時には慣れない味だったかもしれませんが、筆者にとっては昔懐かしい味でした。
 最近は輸入や温室で栽培される野菜・果物が増えており、本来あったはずの「旬」という感覚が薄れてしまいました。皆さんも経験されたことがあるでしょうが、「旬」の食べ物は味が濃厚で、その野菜や果物が持っている「力」を摂取しているという気分にさせてくれます。味が良く、栄養価が高いだけがメリットではありません。旬になれば当然、流通量も増えていますので、価格的にも手頃なところに落ち着いています。まさに良いことづくめです。

 子どもの時から、食物本来の持つ味を知っておけば、将来大人になってからも「ホンマもの」とまがい物の区別がつくはずです。
「ホンマもの」は食物だけではありません。漢字力や語彙力もついてきた娘に、本や映画などにも触れさせるようにしつつあります。
 さる3月末にもオーストリアのザルツブルクに行ったのも、娘の大好きな映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台になった美しい街を体感させるためでした。(本音を言うと筆者にとっても初めての地で、街中から雪山が見える光景は感動物でした)
 先日も制作されて60年になるあの名画「ローマの休日」を娘に見せました。最初はあまり関心なさそうに見ていたのですが、途中から食い入るように画面を見つめ、最後の感動的なシーンでは涙を浮かべていました。

 その様子を見ながら筆者は映画ではなく、娘の反応に感動していました。まだ、見せていないのですが、娘に見せたい映画があと2本あります。ひとつは1949年に制作されたあの名画中の名画(カンヌ映画祭のグランプリを獲得し、さらにグランプリ作品中でのグランプリを取ったのです)「第三の男」、そしてもう1本は1957年のハリウッド名画「12人の怒れる男」です。前者は怪優ともいわれるオーソン。ウェルズ、後者は名優ヘンリー・フォンダという超一流が主演していますが、どちらも周りを固める役者が素晴らしい演技をしています。そして、何より脚本がすばらしい。
 「第三の男」からは世界の支配者たちが私たち一般庶民をどのように見ているのかを学べ、「怒れる12人」からは人が人を裁くにあたって、どれほどの慎重さが要求されるかを教えられます。昨今の裁判員裁判の反ヶをを見ていますと「推定無罪」の大原則が忘れ去られているのではないかと思います。
  まだまだ暑い日が続いていますが、読者の皆様、ご自愛下さい。(2012.8.29)


自社の意見と異なるニュースは伝えない情けない新聞社

カテゴリー: コラム / by admin

 6月末、娘の秀真のお友達からお誘いがあって、京都府亀岡に蛍を見に行くことになっていました。例年は6月初めに見られるのですが、今年は育ちが遅いとのことで6月末になっていたのですが、直前に連絡が入って中止になってしまいました。
 亀岡の周辺あちこちを探し回って下さったのですが、蛍が全く見られないとのことでした。
 同じ日、兵庫県の丹波篠山(南丹市)の友人から連絡があって、例年は休耕地になっている田も今年はすべて田植えがなされたのですが、育ちが異常に悪く、昔であれば大飢饉必至の様相らしいのです。そして農家は米を出荷せず備蓄にまわしているとのことです。
 梅雨とは名ばかりで南国のスコールのような土砂降り、バケツをひっくりかえしたような豪雨が当たり前になっていることに、何か漠然としつつも確信にも近い天変地異を感じられる今日このごろです。
 
その6月30日付朝刊各紙は非常に面白いコントラストを描いていました。各紙1面のほぼ真ん中にカラー写真が掲載されていたのですが、朝日と毎日はその前日、首相官邸前の原発反対デモの写真でした。(毎週金曜日の夕刻にだれから指示されたわけでもない普通の人達が三々五々集まり始め、大飯原発再稼働直前の6月29日には20万人(主催者発表)ー因みに、警察発表でも1万7000人)の大群衆が整然と抗議デモをしていたのです)
 その写真がサンケイ新聞と読売新聞には掲載されずに、かわって「7月大歌舞伎に向けて、道頓堀に役者の乗った船が浮かんでいた」等がカラー写真で報道されていたのです。特にサンケイ新聞はあの大群衆が官邸前に参集したことを全く報じていないというすごさでした。報道機関としての矜持があるのかと問いかけたくなるほどです。
 何事にも賛否両論があることが大切でイスラエルの国会では「120対0」の議案は成立しないといわれるほど、少数とはいえ意見(異見?)がなければ危険だと考えられています。
 原発推進を会社の姿勢とすることに異論はありませんが、国民の大多数がもっと慎重に、そしてできれば原発縮小に向けての議論を進めて欲しいと考えているにもかかわらず、自社の方針・姿勢に含まれない情報は一切報じないとは特定のグループの機関紙の如き惨状ではないでしょうか。サンケイ新聞の読者にとっては、6月29日のあの大デモは存在していないのです。
 
さて、本稿冒頭でもお伝えしたように自然界は悲鳴をあげているようです。私たち人間は気温をエアコンで調整していますが、やはり目に見えないストレスが身体はもちろん精神にも大きく影響を与えているのは、読者諸氏はお気づきの通りです。
 中高年世代の方なら夏休みに「涼しい午前中に勉強をしなさい」と母親に言われた記憶があるのではないでしょうか。現在のエアコンの普及率は90%程度とほぼ全世帯に普及しています。この普及率が50%を超えたのは1985年、この年を境に普通の家庭にもエアコンが珍しものではなくなったのです。それ以前はまだどちらかというと「高嶺の花」的な存在だったのです。
 一般家庭へのエアコン普及と相まって都市のヒートアイランド化は急速に進み、「涼しい午前中」などというものも消え去ってしまいました。室内は人工的に無理やり温度を下げ、その反動で屋外は灼熱状態に。その歪みは知らないうちに私たちの身体に影響を及ぼしています。
 早寝、早起きを励行して食も加減して、この困難な時期を乗り越える健康を手に入れたいものです。(2012.7.13)


悲惨な国に成り下がった日本

カテゴリー: コラム / by admin

 私たちにとって母なる太陽に異変が生じています。海もが天候の異変を感じている中で、気象予報士は「今の太陽の異常」は伝えますが、「なぜこの異常が生じているか」については全く説明をしません。
 5月6日茨城県つくば市を中心に発生した竜巻は数百戸の家屋に甚大な被害を与えるだけでなく、死者まで出る深刻なものになっています。テレビのニュースで現地の映像が流れたとき、まるでハリウッドのパニック映画の1シーンであるかのような錯覚に陥った方もおられるのではないでしょうか。
 「本当にこのようなことが日本の街で起こったのか」、今だに信じられないぐらいの衝撃をおぼえほどです。
 「太陽が冬眠しそうだ」と朝日新聞5月9日朝刊2面で解説をしています。「太陽の活動が低下して地球に届く光のエネルギーや磁力が弱まり、まもなく地球の気温が低下する可能性がある」「1650年頃、1800年頃地球は小氷期に入ったが、その原因は太陽の冬眠だった」「太陽は11年周期で活動が低下する極小期と活発化する極大期を繰り返している。極大期には南北のプラスとマイナスの地場が同時に反転する」「今回は磁場の反転の徴候が北極だけに見られ、南極に見られないー本来ある半僕の対照性が崩れている」「黒点にも異変が起きていて、太陽の南北半球対称に現れているはずなのに、北半球で早く現れている」
 
 国立天文台は4月下旬に以上のような発表をしましたが、本来このような宇宙に関する発表は米国のNASAが主導しているにもかかわらず、日本が太陽観測衛星「ひので」の観察結果を勝手に発表したのです。
 偶然の一致かもしれませんが、発表から約2週間後の5月7日、チリのサンディエゴで国立天文台の森田耕一郎教授(58)が殺害されました。森田氏は日米欧がチリで建設を進めている世界最高性能の電波望遠鏡「ALMA」プロジェクトの中心メンバーとして活躍されていた人物です。
 太陽系そして宇宙に関しては私たち庶民にはあまり本当の情報が届けられていない中、日本の国立天文台が今日の異常気象の一因について勝手に発表したことが関係している可能性は否定できません。
 因みに「森田教授殺害」の記事も前述の記事と同じ5月9日朝刊に掲載されていたのは朝日新聞が何かを知っているのではないかと思わせるものです。
 
 さて、政府は6月5日、平成24年版「子ども・子育て白書」を発表しました。50歳までに一度も結婚したことのない「生涯未婚率」は平成17年比で男性は4.2ポイント増の20.14%、女性も3.4ポイント増の10.61%といずれも過去最高となりました。
 昭和55年と比べると男性で7倍、女性で2倍になっています。また、収入や年金についての質問に関しては80%を超える若者(15〜29歳)が「不安」だと回答しています。
 さらに「何のために仕事をするのか」との問いに対して「収入を得るため」が最高の63.4%で「自分の夢や希望をかなえるため」という回答は15.0%にとどまっています。
 収入を得るために仕事に従事し、収入や老後の年金に不安を抱いて、生涯未婚を通す。日本は何と悲惨な国になってしまったのでしょうか。(2012.6.13)


話題の書、「空腹が人を健康にする」

カテゴリー: コラム / by admin

 連休明けの初夏に、関東地方で竜巻が起こっただけでも驚きなのに、何と雹まで降ってきました。一つひとつの異常気象については説明がなされていますが、なぜこのように頻発しているかについては何の説明もありません。
 4月の初め、筆者の知り合いが今年で第17回を迎える恒例の講演会を開催したのですが、例年は参加者を全開で迎えてくれる桜が全く咲いていないという異常事態でした。ということは今年の秋は大凶作になる可能性があることを示唆しています。
 数回にわたってお伝えした「食」の問題の最終回の今回、最近ベストセラーになっていう一冊の本を紹介したいと思います。
 「『空腹』が人を健康にする」(南雲吉則・ナグモクリニック院長/産マーク出版)、20121月20日初版発行のこの本は4月5日に第23刷ということで「30万部突破」とうたわれています。
 この本で南雲氏は「どんどん栄養を摂れば元気になれる、というのは古い考えである」どころか「空腹でお腹が鳴ると、身体にいいことが細胞レベルでどんどん起きて若返りの効果がある!」と言い切っています。
 彼はある時メタボ体型、そして様々な症状が見られるようになったのです。その時以降、様々なダイエット等にトライしたのですが、結局たどりつけたのが「一日一食」生活でした。
 彼は以降、10年あまり健康状態すこぶる良好であり、何より肌が若々しくなり、人間ドックで血管年齢26歳といわれるまでに若返ったのです。しかし彼には「本当に一日一食で健康に良いのか」「人にすすめても良いのか」という疑問がありました。
 
 それを払拭したのが、近年発見された「延命(長寿)遺伝子」なのです。あらゆる動物実験で食事量を4割減らすと1.5倍長生きすることが照明されましたさらに食事量を減らした方が、外観も若く美しくなることが分ってきました。
 若さや美しさは内面の健康の表れです。内臓が生き生きと活動し、血流も良くなれば肌つやもよくなり、ウエストもくびれてきます。
 逆に身体の内面が健康でなければいくら高い化粧品を使っても本当の美しさは生まれてきません。「見かけ」はすごく分りやすい健康の指標と言えます。
 南雲氏はそのためには①一日一食(または一汁一菜)②野菜は皮ごと、根っこごと、魚は骨ごと頭ごと③睡眠は夜の10時から夜中の2時までのゴールデンタイムを含むように、の3点を守れば、健やかで、若く、美しい体を手に入れられるでしょうと語っています。
 
 100年以上前、カール・V・フォイトが説いた誤った栄養学が世界中に流布して、皆が体に良いと信じていろいろ考えて食事をしているにもかかわらず、生活習慣病が日本にそして物の豊かな国(いわゆる先進国)にあふれている現状を考えると真実が見えてくるようです。
 常識というものは大切であり、社会の共通認識としての意味はありますが、ガリレオ・ガリレイの「地動説」を持ち出すまでもなく、「常識が正しい」わけではありません。正岡子規が食べ過ぎて、苦しみながら亡くなったことを今一度思い出せば、来るべき食糧難の時代にもあわてることなく対応できるのではないでしょうか。(2102.5.15)


小沢一郎=悪、長嶋茂雄=善の虚構

カテゴリー: コラム / by admin

 平成24年4月26日、あのチェルノブイリ原発事故から26年目のその日、被告人小沢一郎氏の無罪が確定しました。「国民感情」「市民感覚」などといういい加減な言葉をたてに「小沢一郎は無罪と言っても限りなくブラックに近いグレーだ」という論調でほぼ統一されていましたが、「小沢は悪いやつだ」とマスメディアが言い続けて、ところで「小沢は悪いやつですか」と問えば、大半の人は「はい」と応じるに決まっています。
 「秘書3人が有罪なのだから小沢には道義的責任がある」という論調もありますが、秘書3人の有罪の根拠が日本の刑事裁判の大前提である「推定無罪」を無視して、「推定有罪」という暴挙の結果の有罪なのですから、これもまた何の説得力もありません。
 それよりも調書をでっちあげて作成した検察の大罪を何故マスメディアは無視しているのでしょうか。
 政治家は清廉潔白でなければならないなど、子どもの論理で、政治家は国家のために全力を尽くせば良いのであって、「市民感覚」など持ち合わせていては、権謀渦巻く国際社会で対等にはりあえるはずがありません。
 
 常に何が真実なのかを見抜く目を持っていないと、マスメディアの洗脳にコロッとやられてしまいます。プロ野球開幕目前を控えて、朝日新聞が「読売巨人軍は協定を破って入団時に多額の観を渡した」と1面の大半を使って暴き立てました。現在、朝日対読売の対決はガチンコの様相を呈しています。1リーグ制を強行突破しようと渡辺恒雄オーナーがごり押しして、阿部選手や高橋選手を入団させたのだと言うことになっていますが、実はあの長嶋茂雄氏が大きく関与しています。
 かつて長嶋氏の采配に業を煮やして監督を解任した結果、読売新聞は百万に近い読者を失い、報知新聞にいたってはスポーツ新聞部門発行部数首位の座を明け渡して以来、二度と返り咲けないぐらいのダメージを読売グループは被りました。それがトラウマになって「長嶋茂雄」という名前は腫れ物に触るような扱いになりました。
 そして2度目の監督時代に「あの選手が欲しい、この選手が欲しい」と渡辺オーナーに泣きつき入団させたことが、今回の朝日新聞で取り上げられているのです。
 「彼は球界の至宝である」という意識が野球ファンならず、スポーツを愛する多くの国民の意識に刷り込まれています。長嶋氏に対する批判めいた報道はまず大手のマスメディアでは見られません。
 小沢一郎氏=悪、長嶋茂雄氏=善、スポーツと政治と全く異なる世界ですが、だれが決めたかわからない評価が既定のものになってしまっています。そして、多くの国民がそれに従順になっています。
 
 これは私たちの身体、健康に関わる世界でも同じような状況にあるのです。日本の医学界の常識は必ずしも世界の医学界の常識ではありません。例えば、私たちが風邪などで医療機関で診療を受けた場合、まず抗生剤が処方されます。しかし、欧米では安易に抗生剤を処方することはありません。抗生剤を多用することで、抗生剤への耐性菌が生まれ、いざという時に抗生剤が効かなくなっていることは医学関係者の間では知れ渡っています。それ以外にも、ほとんど効果が見られない多くの薬剤が日本国内では使用されています。
 「薬をたくさん出してくれる医師がよい医師」というおかしな固定観念が私たちの中にできあがっています。先の例と全く同じことです。
 この欄で何度も取り上げていますが、何が真実かを見抜く目をみなさん一人ひとりが持つ必要があります。 (2012.5.7)


広められた「ガン細胞無限増殖説」

カテゴリー: コラム / by admin

 3月20日から30日まで、オーストリアのウィーンとザルツブルクに家族3人で行ってきました。「サウンド・オブ・ミュージック」ファンの娘を現地に連れて行こうと計画したのですが、出発の3月20日にイスラエルとイランの戦争が開始されるのではとの情報があったために、やや緊張感が漂っていました。
 万一に備えてウィーンの日本大使館に連絡がつくようにと当研究所顧問の福山哲郎元外務副大臣(前内閣官房副長官)から岩谷滋雄在オーストリア特命全権大使を紹介してもらいました。
 ウィーン到着草々、お会いしてランチをご一緒させていただき、約2時間現地情報についてのレクチャーを担当領事から受けました。しかし、一番記憶に残っているのはタクシーに乗り、私たちが日本から来ていると知るや異口同音に「福島はどうなっているのか。日本は大丈夫なのか」との質問を受けたことです。
 日本国内では報道管制が敷かれていて、重要な情報ほど伝えられなかったのに対して、欧州各国ではチェルノブイリ原発第4号炉の事故(1986年4月26日午前1時23分発生)の経験を生かして、時々刻々詳細に情報が伝えられたそうです。結果、オーストリアのタクシードライバーの方が、平均的日本人より「福島第一原大爆発事故」については詳しく知っているわけです。
 現地は葉ものの野菜が日本と比べて極端に乏しく、ソーセージやハム、チーズ、美味しい牛乳等を主に食べていた結果、体重が3キロ増加してしまいました。「食べなければ健康で長寿」と書いている一方で、わずか10日間で3キロも太っているようでは、読者諸氏に対して何の説得力もないと思っております。
 
 さて、前回までに述べたように、正岡子規が六畳一間に伏せたまま1日に食べた食事量はチリの生き埋めになった33人が17日間に食べた量をはるかにしのいでいたにもかかわらず、一方がやせ細って膿と苦痛にまみれて35歳で息を引き取ったのに対して、一方は肩を組んで大合唱しながら救出されるのを待っていたのです。
 この食をめぐる明・暗2つのエピソードが伝えることは意義深いものです。
 子規の死期を早めたのは「近代栄養学」に対する盲信でした。そしてそれはドイツ発の誤った学説でした。約150年前ドイツ医学界を専制支配していたのは重鎮ルドルフ・ルードウィヒ・カール・ウィルヒョウ(1821〜1902)でした。彼は医師である前に野心に満ちた政治家でプロイセンを中心にドイツ帝国を1871年に統一した鉄血宰相ビスマルクの生涯にわたる政敵でした。
 このウィルヒョウが「ガン細胞無限増殖説」を唱え、それは「ひとたび患者体内にガン細胞が生まれたら、宿主である患者自身を殺すまで無限に成長を続ける」というものです。これが端緒となって「ガンになったら助からない」「ガンは死病」という迷信が世界中に広められたのです。
 すなわちウィルヒョウは人々を洗脳したのです。「ガンになったら助からない。助かる道はただ1つ。近代医学にすがることである」。この結果、年間35.8万人もの人々がやせ衰えて死んでいくことになったのです。
 そして彼に匹敵するペテン栄養学を広めた人物が前にも述べたフォイトその人なのです。−以下次号−   (2012.4.13)


正岡子規、早世の真実

カテゴリー: コラム / by admin

 明治の文豪、正岡子規。結核にかかり脊椎カリエスで35歳で夭逝する1年前から病状日記「仰臥漫録」(ぎょうがまんろく)をしたためました。子規が毎日食べたものを1つとしてもらすことなく記録されています。
 明治34年9月2日の項にはこう書かれています。
 「朝・粥4椀、はぜの佃煮、梅干しの砂糖漬け、昼・粥4椀、鰹の刺身1人前、南瓜1皿、佃煮、夕・奈良茶飯4椀、なまり節、茄子1皿
 この頃食ひ過ぎて食後いつも吐きかえす。2時過牛乳1合ココア混ぜて、煎餅菓子パンなど10個ばかり、昼飯後梨2つ、夕飯後梨1つ。服薬はクレオソート昼飯、晩飯後各3粒(2合カプセル)、水薬、健胃剤。今日夕方、大食のためにや例の左下腹痛くてたまらず
 —暫くにして屁出で筋ゆるむ—」
 —柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺—
 あまりにも有名な子規の句で、何か人生を極めた高僧のような趣のある一句と思っていました。しかし、享年35歳。上述の大食・過食の日記をみると、この句のイメージも全く別のものになるのではないでしょうか。9月2日だけが何も特別な日ではありません。ほぼ毎日、このような雰囲気なのです。死を目前にした人間がこれだけの食事をしたかと信じられないのではないでしょうか。

 野生の生き物には肥満や糖尿病などの生活習慣病は存在しません。彼らは何を、いつ、どれだけ食べたらよいのかを知っているのです。本能—まさに大自然が授けてくれた叡智なのです。 彼らがケガをしたり、病気になったりすると、巣穴にこもって心身を休めます。「食べない」ことで消化・吸収・代謝に必要なエネルギーが治療エネルギーに変換されるのです。 子規は新聞社からの給与月40円と俳句雑誌「ホトトギス」より10円の計50円の月収のうち、彼の記録によると、何と月32円72銭3厘(明治34年9月)も食費に費やしていたのです。

 「偽りの栄養学」ともいえる今日の栄養学のルーツはドイツの栄養学者カール・フォン・フォイトに端を発します。フォイトは1863年から45年間ミュンヘン大学で生理学の教授を務め「近代栄養学の父」と言われている人物です。 彼は徹底した肉食礼賛主義者で「炭水化物(糖質)は栄養が乏しいので摂取を控えるように」と唱えていました。ところがフォイト栄養学には何の医学的・科学的・統計的な根拠がないと今日言われています。フォイト栄養学は食品業界とドイツ軍部(大きな肉体、攻撃心。瞬発力を求めた)の要請に応えるためにねつ造されたといっても過言ではないのです。
 一方、1977年、通称「マクガバン報告」、正式には「米上院栄養問題特別委員会報告」。500ページにも及ぶ報告書は全米をパニックに陥れました。アメリカを含む先進諸国民は「十分に良い食事を摂っている」と思いこんでいたところに「我々の食は全く不自然でひどいものであり即刻改めなければならない」と記されていたからです。しかし、私たち日本人の99%の人はこのレポートの存在すら知らないのです。
 なぜなら日本の政府、マスコミが完全に黙殺したからなのです。このレポートには食品業界にとって「不都合な真実」が満載されていたのです。日本という国は「3・11」で暴露されたようにその視線は常に業界や米国に向けられていて、国民に向けられていないのです。そして、死亡者の30%ががんで死亡し、60%以上が生活習慣病で死ぬという悲惨な国になってしまいました。−以下、次号−     (2012.4.10)


(c) 社会医学環境衛生研究所 2008-