抗がん剤について考える

カテゴリー: コラム / 2013 年 2月 28 日
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 2月9、10、11日の3日間、第107回医師国家試験、2月17日第102回看護師国家試験と毎週のように医療系国試があり、2月24日鍼灸師、理学療法士、作業療法士、3月3日柔道整復師国試と続きます。専門医の試験で出題される医師国試に登場し、そして各種の国試へと出題されるようになるので、国試対策に携わる者としては法律の改正、保険請求できるようになった医療行為や処置などに注目しながらその年の傾向をさぐります。
 そのなかで看護師の国試に頻繁に見られるものに「抗がん剤」の取扱いについての問題があります。
 ―副作用ではありません。念のため。
 「薬液が血管外に漏れると、注射部位に壊死を生じる」。解答は(○)です。看護師国試で再三取り上げられているように抗がん剤の薬液が漏れると細胞が死んでしまうのです。それが血管の中を流れるので「がん細胞」も死んでしまうのです。ただし、同時に「正常細胞」も死んでしまうのが、ある種の抗がん剤なのです。
 
イソカテン(商品名「カンプト」、「トポテシン」)という抗がん剤の使用上の注意欄には以下のように記されています。
① 本剤は細胞毒性を有するため、調整時には手袋をすることが望ましい。
② 皮膚、眼、粘膜に薬剤が付着した場合にはただちに多量の流れで洗い流すこと
③ 薬剤が血管外に漏れると、注射部位に硬結、壊死を生じる
 さらに、「警告」欄には本剤の臨床試験において、骨髄機能抑制(=造血機能障害)あるいは下痢に起因したと考えられる死亡例が認められている
 と書かれています。
 また、「重大副作用」欄には「死亡」という項目が見られ、臨床試験で死亡例が全投与例1245例中、55例(4.4%)に認められる。と具体的な数字が挙げられています。
 
 読者諸氏は前記文書を読んでもイソカテンだけではなく、大半の抗がん剤も同様ですが、「がん治療」に使用したいと思うでしょうか。
 抗がん剤の「医薬品添付文書」には100を超える副作用症状が列記されていますが、かつてはこれが患者に公開されることは断じてありませんでした。インターネットで公開となった時点でも、医療関係者以外アクセスできなかったのです。
 理由はもちろん、患者が現実を知れば、そんな恐ろしい「毒物」を使用することを承認するはずがないからです。
 1990年、アメリカ議会技術評価局(OTA)がレポートを発表し、その結果、米国政府は「代替療法(三大療法以外の治療法)に比べて、三大療法は(抗がん剤、放射線、手術)は無効かつ危険」との裁定を下しました。即ち、国家によって「三大療法」への敗北宣言がなされたのです。
 しかし、世界のメディア、もちろん日本のメディアも黙殺して、ただの一字も伝えることはなかったのです。
 高度情報社会など全くの虚構であることの証といえます。
 しかし、このOTAレポート以来、世界のがん治療の潮流は明らかに変化してきました。
治療のトレンドが代替療法に向いてきたのです。結果として米国のがん死亡数は減少することになったのです。 
 4月から新しい有資格者として医療の現場で活躍する皆さん、皆さんの資格は患者さんを幸せにするために与えられたものです。どうか大切なことを忘れないで下さい。(2013.2.28)


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