谷所長が「健康フォーラム2009in NAGOYA」で基調講演

カテゴリー: お知らせ / 2009 年 12月 2 日
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 医療に関する関心はますます高まっており、今では政治、経済を大きく動かす要因にまでなっている。救急医療制度の崩壊は国民が安心して暮らすための最低限の基盤を揺るがすことになり、先日の政権交代の原因の一つになった。
 わが国における医療技術の革新、進歩は目を見張るものがあり、最新の医療サービスを求めて外国から日本を訪れる人も珍しくはない。一方、医療の高度化や日本人の高齢化に伴い、医療費は膨張を続け、医療費抑制も大きな課題となっている。救急医療の崩壊はその歪みが端的に表れたものだ。
 最近、注目されつつあるものに「統合医療」がある。これは西洋医学による医療に漢方や東洋医学などの代替医療、補完医療をあわせて患者を治療しようと言うもので、病気の早期発見や病気にならない体を作っていくことも同時に目指しており、医療費抑制面からもかつての「鬼子扱い」から再評価され時代の脚光を浴びつつある分野である。
 また、生活習慣病、特にガンの病に苦しむ患者や家族からは西洋医学に加えて、さらに治療効果を求める形で統合医療に関心や救いを求める人が増えている。
 わが国では2001年に学会組織として設立された「日本統合医療学会」(渥美和彦理事長・東京大学名誉教授)があるがそれに先立ち1999年に統合医療に興味を持つ医療関係者と一般市民が集まって「統合医療利用者ネットワーク(IMUNET)」(渡仲三代表・名古屋市立大学名誉教授)を立ち上げ、日本における統合医療の先駆的組織として活動を展開している。
 同ネットワークでは一11月28日愛知健康プラザで「健康フォーラム2009in NAGOYAー自然治癒力を強化する統合医療は医療費を削減するー」(協賛・愛知県、岐阜県、三重県、名古屋市等)を開催した。
 当日は医師や医学研究者・医学教育者に加えて健康、自らの体に関心を持つ市民など約300名が参加。まず基調講演として谷康平社会医学環境衛生研究所所長が「大流行が危惧されるインフルエンザに打ち勝つには」というテーマで、すでに大流行の兆しを見せている新型インフルエンザについて最新の情報や一般には表に出てこない情報などを紹介した。谷所長は「現在、新型インフルエンザと言われているのは豚インフルエンザのことである。これはそれほど恐れることはない。本当に恐ろしいのは鳥インフルエンザだ。これは3人に1人が亡くなるほど致死率が高い。今後とも注意深く推移を見ていかねばならない」と警鐘をならした。
 続いてIMUNET役員が「たましい・心・体の健全な統合を考える」をテーマにシンポジウムを行い、それぞれが日々の医療現場において得た貴重な体験を披露した。 (2009年12月2日)


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